ツーソンショー2019の記録

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2019年の2月、アメリカのアリゾナ州ツーソンで開催される世界最大のミネラル&ジェムショー(鉱物・宝石・化石・隕石等の展示販売会。以下ツーソンショー)に行ってきました。

そうだ、ツーソンいこう。

なんて、ツーソンショーに行こうと唐突に思い立ったのは1月の下旬。そう、もうショーは始まっていました。

実はこれまでひとりで旅行に行ったことがなく、事前準備は大の苦手。会場同士が離れていて車必須なのに免許はあるものの精神的には返納済み(超ペーパー)。手配しようにも何もかもが直前すぎて何から始めればいいのやら…。

しかしダメもとで、とある日本にツーソンショーを紹介しているサイトにコンタクトを取ってみるとなんと送迎込みでガイドをしてくださるとのこと!(注:たまたまこちらの旅行事由に興味を持ってくださった&なんとか日程を調整いただいた結果ですので、私が言うのもなんですが問い合わせは11月~12月にしたほうがいいと思います)

いつか行こうとぼんやり夢のように思っていた旅行は、かくして本当に弾丸のように始まったのでした。

旅の手配と旅費

ハイシーズンのツーソン・4泊6日で30万!

航空券とホテルの手配はエクスペディアで行いました。あまりよくない評価もあるサイトですが、今回は問題なくスムーズに手配できました。

羽田からロサンゼルス経由でツーソン着、帰りも同じ経由で2/10~2/16の4泊6日。ひとり旅なのでホテルは良いところの方がいいだろうと思い、ちょっと市街地から距離がありますが「ザ ウェスティン ラ パロマ リゾート & スパ」にしました。リゾートですよリゾート!!(テンションが上がる奈都)

これでホテル+航空券あわせて約30万です(これとは別にウェスティンはリゾート料金が一泊29ドルかかりました)。 ちなみにツーソン宿泊はこのショーの時期が一番高いようです。とはいえ、おひとり様料金なのとホテルランクを少し下げれば20万円台前半で行けると思います。

ただし、安いモーテルなどはやはり治安が悪い場合が多く、特に女性の宿泊はオススメできないと各方面からアドバイスがありました。安さを求めても3つ星程度のほどほどのホテルがいいかもしれません。

とにかく必要なのは移動手段!

今回はフルでガイドをしていただきました。
なんとなく見たいものを伝えて目星をつけて会場に連れて行ってもらい&会場を案内してもらいました。初な上に下調べも甘かったので、どこに何があるのかなども今回まわりながら確認出来てよかったです。ただ、ちょっと探しているのとは違うなーというところもまわったので(面白いものを色々見られたので問題ないのですが)、時間があまりない人はしっかり下調べをしましょう。

ガイド料金はショーの間(4日間)は9時~16時くらいでお付き合いいただいて、ついでに空港とホテルの往復送迎込みで全日程で約1500ドル(食事・ガソリン代別)でした。数字だけ見るとなかなかに立派な額ですが、ショーに詳しい日本語ガイドなので安いくらいだと思います。もちろん、全部自分で調べて楽しみたいという人ならば、英語がある程度話せればガイドなしでも十分行けると思います。

ただ、移動が一番のネックとなるので、私は足としてだけでも助かりました。下手に空港とホテルの送迎を頼むだけで2万くらいかかってしまうこともあったりしますし、やっぱりひとりでタクシー利用するのは不安が大きいので…。

ショーについて主な会場を巡るシャトルバスもあるようなのですが、時刻や本数は不明なので廻りやすいかどうかはわかりません。ただ、その確認を含めて少なくとも女性のひとり旅の場合は、できるだけ事前に足を確保しておくほうが良いと思います。自由度も含めて、車の運転ができるならレンタカーが一番ですね!(金色のペーパー免許を見つめながら)

スーパーマーケット食活用で石予算アップ?

食事はもちろん様々ですが、ステーキハウスのディナーで約30ドル、Hotel Tucsonでのハンバーガーランチは約15ドルでした (ともにドリンク込み)。コンベンションセンターでは出店があり、8~10ドル程度だったと思うのですが、ちょっと記録が残っていません…。

スーパーマーケットではサラダやラップサンドなどが3ドル~6ドル程度で売っていたので、あまり食べられない人や節約したい方はぜひ利用してみてください。私はあんまり朝たくさんは食べられないのと面倒くささが勝ってしまうので、朝食に活用していました。決して石貧乏になって朝食代が出なかったわけでは…

寒さ・紫外線・乾燥対策は必須

旅費とは直接関係ないですが、事前準備の費用に関わるので持っていくものについてもちょっと触れておきます。

まずは服装について。私が行ったときは陽がさすとちょっと暑いくらいになり、陽が落ちると一気に寒くなりました。なので私は長そでのTシャツを基本に、ユニクロのウルトラライトダウンを持って歩いていました。 ユニクロの回し者じゃないですが軽くて小さくできてその割に暖かく、日本でも着られてそのまま持っていけるので重宝しました。

また、紫外線が強いので日焼け止めとサングラスもあった方がいいです。サングラスは5000円くらいのものでも十分でした。日焼け止めは頼りになるANESSA。普段は塗らない方も多いかもしれませんが、男女問わず紫外線ケアはオススメしておきます。

乾燥も激しいので、気になる方はケアグッズを持っていくとよさそうです。私は唇用にエテュセのリップエッセンス・ディープモイスト(保湿成分が高い分もったりはしていますがオススメ!)、ボディ用にヴァセリンのボディローションを持って行き、滞在中カサカサ知らずでした。女性ガイドさんにもリップは何を使ってるの?と聞かれたくらいです。

もちろん気候は一概にこうとは言えないので、直前までしっかりリサーチが必要だと思います!海外で体調を崩さないためにも。

空の便と入国

ロサンゼルス乗り換えは時間との勝負

私の手配した便では行きは羽田を10日の19時台に出発し、ロサンゼルスに10日の12時過ぎに着、3時間でトランジットしてツーソンには同じく10日の18時前に着きました。日付変更線でちょっと混乱しがち(私だけだったり…)ですね。

ちなみに手配したのは日本航空ではありましたが、共同運航のアメリカン航空の機体だったのでエコノミーはとっても手狭。ほかは特に不満はありませんでしたが、とにかく人が通るのに一苦労なので窓側にするか通路側にするかは十分考えたほうがよいかもしれません。

そしてたくさんのサイトで書かれていることだと思いますが、ロサンゼルス空港は世界最大級の広さ、そして人の多さを誇ります。つまり、移動と入国手続きに時間がかかります。本当にめちゃくちゃかかります。
私も特にトラブルがなかったにもかかわらずツーソン行きの搭乗口に着いたときには残り30分ほどになっていたので、3時間では短いくらい。できれば5時間程度は時間を取って焦らないようにしたほうがいいかもしれません。入国手続き後に時間が余ってもロサンゼルス空港なら見るところもそこそこありますし。

個人的には、次回は広さもほどほど審査もなんとなく緩やかな(※個人のイメージです)ハワイ経由便で行きたいなと思っています。

ちなみにツーソン行きはややローカルなので、バスに乗って搭乗口へ向かう可能性が高いです。本当に時間に余裕を持つことをおすすめします!
わからない時は係員に聞けば教えてくれますので、あまりぎりぎりにならないうちに聞いておくのも良いと思います。その際ツーソンではなくトゥーサンのほうが実際の発音に近いかも…でも所詮これはカタカナなのでチケットを見せるのが確実ですね。

そうそう、現在アメリカへの渡航にはESTA(電子渡航認証システム)が必要なので忘れず手配して行ってください(渡航72時間前までの申請が推奨されています)。これを忘れて慌てている人を審査場で見かけました…。

帰りはツーソンを15日の朝8時ごろに出発し、ロサンゼルスに9時前着で1時間半のトランジット。日付変更線を越え、羽田に16日の15時半に到着しました。帰りはロサンゼルス空港での手続きは特にありませんので、1時間半の乗り継ぎでもちょっとだけ空港内で買い物する余裕がありました。とはいえ何かアクシデントがあると怖いのでこれがぎりぎりでしょうか。

なお朝のツーソンでも特別に手続きなどはないので、45分前に空港に行きましたが余裕でした。ツーソン空港はほとんど何もないのであんまり早く行くと暇を持て余すはめになるかもしれません。

初の関税・そして哀しみの保管料

ちなみに日本では私を税関が待っておりまして、初めて関税を支払ってきました。とはいってもやることは申告した内容を確認してもらい、所定の税金をその場で払うだけです。商用ではないので当時の消費税分8%の金額を支払った記憶があります。大事なところなんですが、お金を払った記憶は早く忘れてしまいたいという気持ちが勝ってだいぶあやふやです。

石は高額なものもありますし、金を買われる方もいるかと思うので、支払う必要が出てくる人も多いかと思います。不安なこと、わからないことがあったら係員に聞いてみてください。税関の人は ちょっと怖いイメージがあったのですが、税金をきちんと納めようとしているからなのかもしれませんが、皆さんとても優しかったです。

ち・な・み・に諸所の事情でその場で払えないと一旦対象品を預けるはめになります。その際空港での保管料が発生しますが、これが10日間で12,000円と予想以上に高額でした。私の名誉のために言いますと、お金が足りなくて払えなかったのではなく後日請求となって税額が確定しないものがあったため保留となったのでした…。ああん…。

ショーについて

会場によって標本ありジュエリーあり木彫りあり

毎年国内外でたくさんのミネラルショーが開催されています。ほとんどが1~4日程度の日程でどこかのコンベンションセンターなどを会場としているのですが、このツーソンショーはちょっと違います。1月の下旬から2月の上旬にかけての3週間程度、コンベンションセンターはもちろん、ホテルやモーテルなどツーソン内の各所で大小さまざまなショーが各々開催されるのです。

会場によって会期もお店の傾向も結構違います。厳密に分類されているわけではないですがかなりはっきり特色が出ている会場もあり、場所によっては民芸品なども売ってます。

私はいわゆる鉱物標本を求めていたので、The Westward Look ResortやHotel Tucson City Center、そしてツーソンコンベンションセンターで行われる通称メインショーが目的に合っていました(Westward Lookは日程の都合で行けませんでしたが…)。ジュエリーやハンドクラフトの素材、またはパワーストーンなどを求めている方は別の会場が適していると思います。

そして、会期の序盤に行く方が当然よいものが見つけられるのですが、メインショーは他のショーの最終日ごろからスタートするため、例えばHotel Tucsonの初日とメインショー両方に行こうとすると2週間近くも滞在する必要があります。ショーの終盤は物は少なくなっている代わりにゆっくり見られますし、値引きしてもらえることが多いのでそれを狙うのもまた一つの方法です。

今回は正味3日間という短い滞在だったのであまり多くの会場も見られなかったのですが、様子見なので十分満足はできました。自分がどういうことをしたいかも考えて日程を決める必要があるかと思います。

なお大体のショーは入場無料ですが、メインショーは有料です。駐車場代も別途かかった記憶がありますのでご確認ください(メインショー以外でも駐車代はかかる会場があります) 。また業者しか入れないショーもありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

上記の会場名・会期のタイミング・入場料や駐車場代はすべて変更される可能性があります(あと、記憶違いの可能性もあります)。なるべく行く直前に、必ず自身でサイトなどで確認のうえ訪れるようにしてください。

挨拶で笑顔のコミュニケーションを

ホテル・モーテルでのショーは、それぞれの客室がブースとなっています。ドアをくぐるのは最初は少し気後れするかもしれませんが、入って「Hello」とあいさつをすれば皆さん優しく迎えてくれると思います。出るときは「Thank you」で。

値段は気になってしまいますが、聞くのは買う気がある場合だけにすべきです(思った以上の値段で「えっ、無理!」ということもあるとは思いますが…)。欲しいもの・買えるものがなければもちろん無理に買う必要はないですが、入退室の挨拶は必ずするのがマナーだと伺いました。

日本人は快く受け入れてくださる方が多く、お茶をご馳走してくれたり、秘蔵っ子を見せてくれたりしました。これからもそんな風に良く思っていただけるように、自分自身も気を付けたいものです!

お金についてあれこれ

海外でもATMダッシュできてしまう

標本の値段は 1ドルから10万ドル以上まで様々。カードは使えるお店もありますが現金オンリーの場合も多いです。特にお安いお店や、割引してくれる場合は現金がマストだと思います。この辺は、日本のミネラルショーでも同じですね。

コンベンションセンター系は会場内にATMがあることもありますし、街には結構ATMがあります(大体アメリカ銀行です)。私は一回手持ちが心許なくなって某会場内でATMダッシュしてしまいました。

アメリカ銀行に口座がなくても、デビットカードやクレジットカードで対応していればお金を引き出すことが可能です。手持ちのカードが利用できるかおよび利用方法はネットで調べれば大体わかりますので、事前に確認を!

ただ、会場内はともかくとして街角で大金をおろすのはオススメできないので、できるだけしっかり予算を決めて空港や銀行でおろした方がいいかと思います。特にアメリカドルに関しては日本国内でしっかり予算を考え、手数料の安いところで両替しておくのが一番ですね。

海外送金は大変!

今回後日請求書を貰って海外送金した買い物があったのですが、そこそこの額だったせいもありこれがまた大変でした。テロ組織への資金流出などへの警戒もあり、今海外送金は審査が大変厳しくなっています。

私の場合は銀行の閉じられたブースで担当者さんと遠隔会話をしながら審査を受け、30分以上かけてなんとか送金の許可が下りました。また手数料なども色々あわせると結構な金額になってしまいました。

手数料は銀行・プロバイダによってかなり違うので、安くて信頼できるところを探して選ぶべきなのですが、選べばポンと遅れるわけではなく口座開設が必要だったり海外送金用の手続きが必要だったりします。

それらをやっていると送金の期限に間に合わない場合もあるので、もしも送金を検討している場合や今後も活用する可能性がある場合は、行く前に諸々手続きをしていつでも送金できるようにしておくとよいと思います。私は当初楽天銀行で送金しようと思っていたのですが、住所変更手続きで手こずっている最中で海外送金手続きが進められず泣く泣く諦めてすぐに送れそうだった三菱UFJ銀行にしました。

結論としてはその場で払うのが一番ですね…。もう海外送金はしたくない…。

おわりに

…と、メモを漁ると以上のようなことが残っていました。
ツーソンショーはとてもスケールが大きく、エキサイティングで楽しかったです。

心残りはひとり旅初心者過ぎてショー以外はほとんど見られずアリゾナをあまり満喫できなかったこと。せっかくなのでツーソン市内の他の観光地も見たいですし、次回はぜひセドナまで足を延ばしてみたいと思います。

今回はガイドさんにおんぶに抱っこだったのであまり参考にはならないかもしれませんが、何かちょっとでもツーソンショーへ行くきっかけや、行く際のお役に立てば幸いです。

Natsu

きれいなもの、美味しいものが大好き。ファンタジー・スチパン・歴史なども好きです。

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